杉山城推定復元模型


杉山城(概要)
杉山城
 杉山城(すぎやまじょう)は、埼玉県比企郡嵐山町(らんざんまち)の市野川を望む標高95m(比高42m)の台地先端に築かれた10の郭を縄張りした丘城で、戦国時代の初め頃、山内上杉氏が扇谷上杉氏に対抗して築城したものと考えられますが、築城主は不明です。地元豪族の金子主水の築城によるとの伝承はありますが、文献資料にはありません。
 従来、縄張りが極めて緻密で巧妙なため、後北条氏の時代に築城されたものではないかとの見方が有力でしたが、発掘調査にもとづく考古学的な知見からは、山内上杉氏時代の城である可能性が非常に強くなってきました。
 この縄張りを主とする城郭史学的観点と考古学的観点の見解の相違を、「杉山城問題」と呼んでいましたが、後に発掘調査を裏付ける文書の提示により、文献史学的観点を含めた見解の相違へと深化していきました。
 平成20年3月28日(2008年)、既に国の史跡に指定されていた菅谷館跡(嵐山町)に、松山城跡(吉見町)、小倉城跡(ときがわ町・嵐山町・小川町)と共に杉山城が追加指定され、「比企城館跡群」の名称で一括して国の史跡に指定されました。
 杉山城は各郭には様々な工夫が凝らされており、攻めてくる敵兵に対して強い防御力と攻撃力を誇っています。その造りには高度な築城技術が施されていて、「築城の教科書」「戦国期城郭の最高傑作のひとつ」という評価がされいます。

杉山城(推定復元模型・縄張図)
 模型は縮尺1/2800、外枠寸法は幅209o×奥行157.5o×高さ27oのほぼA5サイズの大きさ。台枠はフォトフレームを使用し、素材は、スチレン・木・ペーパー、樹脂粘土、等です。(所蔵:田渕洋治 製作:岡田英樹)
杉山城推定復元模型  模型は特注アクリルBOXに収納しました。アクリルカバーは、外形寸法は幅235×奥行184×高さ130mm、板厚3mmで、30mm厚の台座付きで、重量750g、アクリ屋ドットコムに特注しました。アクリルカバーは台座に嵌め込む方式ではなく、台座側面に外からネジ止めで固定する方式です。製作費は8,160円(税込)。模型は台座にゴム足(t=2mm)を介して接着固定しています。
 名称銘板は、城郭名称と縮尺を記入したものを東急ハンズ新宿店デザイン工房に特注しました。寸法は、50×10mmで板厚0.5mmです。方位板は、長谷川模型に特注です。アクリル製で直径10mm、厚さ2mmです。1個324円(税込)ですから10個まとめて発注です。
 アクリルBOXに入れると博物館の展示模型のようになり、見栄えが格段に向上します。
(展示ケース組込み:田渕洋治)

杉山城(空中写真・地図)
杉山城址空中写真
杉山城址地図

杉山城(YouTube)